職務経歴書に、転職回数を書きながら手が止まったことはないだろうか。
「これ、多いって思われるかな」
書類選考の結果を待つ数日間、ずっとそれが頭の片隅に残っている。
検索して「ジョブホッパー」という言葉にたどり着いた人は、おそらくこの状態にいるのだと思う。
先に結論を述べると、転職回数の多さが不利になるかどうかは、応募先によって全然違う。
同じ職務経歴書であっても、転職回数を気にする会社と、まったく気にしない会社がある。
その違いを、出す前に知っておいた方がいい。
自分は元々、コンサルティングファームで中途採用の部門担当者として面接官を担っていた。
その後、事業会社の採用人事や経営企画を経て、今はスタートアップにいる。
採用する側の立場で、「転職回数」が実際の評価にどう関わってくるかを見てきた。
その範囲で分かっていることを書く。
転職回数が多いと、まず不安になること
検索してこのページに来た人は、だいたい次のどれかの不安を抱えていると思う。
- 「ジョブホッパーだと思われていないか」
- 「この回数で、書類選考すら通らないのでは」
- 「面接で突っ込まれたら、どう答えればいいのか」
先に言っておきたいのは、「回数が多い=一律で不利」というわけではないという点だ。
転職回数の評価は、会社によってまったく違う
新卒中心・伝統的な企業の場合
新卒採用を中心に組織を作ってきた会社は、転職回数を明確に見ている傾向がある。
「何回までは許容する」という基準を社内で持っている会社もある。
もちろん、これはJDには書かれない。面接官が個別に持っている、公にされない目線だ。
こういうタイプの会社に応募する場合は、回数の多さが選考のハードルになりうる。
コンサル・スタートアップの場合
一方で、自分がいたコンサルティングファームとスタートアップでは、転職回数そのものをほとんど見ていなかった。
これは正直、感覚の話でしかない。
自分が見てきた範囲での話として聞いてほしい。
回数よりも、
「その転職に一貫した理由があるか」
「今回の応募とどうつながるストーリーになっているか」
のほうが、圧倒的に見られていた。
面接官が、実際に確認していたこと
転職回数を気にするタイプの会社では、それが面接官の主観や気分の話ではなく、面接時に確認すべき事項として、あらかじめ整理されていることがある。自分が面接官をしていたときも、面接時の確認事項リストの中に、こういう一文があった。
「転職回数が多い場合、転職理由や転職の判断基準に一貫性があるか、確認すること」
チェックボックス的な単純な項目ではなく、面接官がその場で実際に聞いて確かめるべき、確認事項として用意されていた。特定の一社の話として書いているわけではなく、複数の場面で見てきた、よくある構成として書いている。
裏を返せば、この確認事項自体を持たない会社もある、ということでもある。
コンサルやスタートアップでこの項目を見た記憶がほとんどないのは、その裏返りだと思う。
つまり回数そのものより、「なぜ転職を重ねてきたのか、その理由に一貫性があるか」を面接官は見ている、ということだ。
さらには、重ねてきた転職を通じて、どのような経験を積み、どのようなスキル・能力を身につけてきたのかが重要なのである。
自分の回数がどう見られるか、確認する方法
会社によって基準が違う以上、一番早いのは、今回応募する会社が転職回数をどう見ているかを、直接確認することだ。
エージェントに聞くべき質問
そのまま使える聞き方を置いておく。
「今回応募を考えている〇〇社は、
応募者の転職回数をどのくらい気にする会社ですか。
自分と近い回数の方で、通過した実績はありますか。」
この一言で、だいたいの温度感は返ってくる。
確認するタイミングは、応募前、少なくとも書類を出す前がいい。応募したあとに聞いても、選考結果は変えられない。
エージェントが答えられない場合に読み取れること
ここで、「うーん、どうでしょうね」としか返ってこない場合。
それは、そのエージェントがその企業との関係がまだ浅いか、情報を十分に持っていない可能性がある。
一つのエージェントの回答だけで判断を確定させず、同じ質問を複数のエージェントに投げてみるのも
悪くない方法だと思う。
回答の精度そのものが、そのエージェントを使い続けるかどうかの判断材料になる。
まとめ
転職回数の多さは、一律に不利になるわけではない。
- 新卒中心の伝統的な会社は、回数を気にする傾向がある
- コンサル・スタートアップは、自分が見てきた範囲では、回数より転職理由の一貫性を見ていた
- 実際に「転職理由の一貫性を確認せよ」という面接官の確認事項が存在する会社もある
- 重要なのは転職を通じて、どのような経験を積み、どのようなスキル・能力を身につけてきたかである
- 自分の回数がどう見られるかは、一般論ではなく、応募先ごとにエージェントへ直接確認するのが一番早い
今日からできることは、今応募している、もしくはこれから応募する会社について、上の質問をそのままエージェントに投げてみることだ。

