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「コンサル特化型のエージェントなら、とりあえず間違いない」。そう思って登録し、あとは紹介を待っている人は多い。実際、特化型というだけで、総合型より一段踏み込んだ支援が受けられるのは事実だ。
ただ、同じ「コンサル特化型」を掲げるコンコードエグゼクティブグループとMyVisionを並べてみると、見ている時間軸がはっきり違うことに気づく。
結論から言うと、コンサル業界そのものをまず広く知りたい段階ならMyVision、コンサルの先の事業会社やPEファンドの幹部ポジションまで見据えて長期戦略を組みたい段階ならコンコードが近い。
ただし、これは「どちらか一方しか対応していない」という話ではない。両社とも、実際には未経験者支援とポストコンサル支援の両方を扱っている。違いが出るのは対応範囲そのものではなく、最初の面談で何を軸に話が進むか、という部分だ。
2社の比較
| 比較項目 | コンコードエグゼクティブグループ | MyVision |
|---|---|---|
| 主な強み | 中長期のキャリア設計・ポストコンサル・幹部ポジション | コンサル業界への転職・ファーム比較・選考対策 |
| 未経験者支援 | 対応あり(第二新卒向け相談会等) | 支援者の約8割が未経験(公式サイトによる) |
| ポストコンサル支援 | 中核的な強み | 対応あり(関連情報も発信) |
| 向いている人 | 転職後まで含めてキャリアを設計したい人 | まずコンサル転職の選択肢を具体化したい人 |
コンコードエグゼクティブグループの立ち位置
コンコードエグゼクティブグループは、コンサルティングファームへの転職に加え、投資銀行・PEファンド・事業会社やベンチャー企業の幹部ポジションまで、長期的に伴走する立ち位置を取っている。代表の渡辺秀和氏は、第1回日本ヘッドハンター大賞のコンサルティング部門で初代MVPを受賞しており、東京大学・一橋大学でキャリア設計の講座を持つなど、業界内での関係の厚みは他社と比べても際立っている。
公式に打ち出しているのは、単なる求人紹介ではなく「キャリア戦略」の設計だ。今回の転職を、5年後・10年後を見据えたキャリア全体の一部として扱うスタンスは、この会社の中核的な強みと見ていいと思う。
向いている人: コンサルから事業会社・スタートアップへの移行やPEファンド・幹部ポジションまで見据えている人、経歴の積み上げ方から相談したい人。
注意点: ハイクラス・難関ポジションの印象が強いため、大量の求人を短期間で比較したい人にはやや窮屈に感じられる可能性がある。
コンサル&ポストコンサル転職|コンコードエグゼクティブグループ
MyVisionの立ち位置
MyVisionは、コンサル業界そのものを横断的にカバーする立ち位置に近い。戦略系ファームから総合系、ITコンサルまで幅広く扱っており、公式サイトによれば支援者の約8割がコンサル業界未経験だという。想定問答集や模擬面接など、選考対策そのものを厚く積み上げている点も特徴だ。
こちらは「その先」より、「まず今回」に焦点が当たっている。どのファームが自分に合うのか、そもそもコンサルという働き方が向いているのか。そこがまだ固まっていない段階の相談に強い。ポストコンサルの情報発信も行っており、コンサル経験者が次のキャリアを相談することも可能ではあるが、主軸はあくまでコンサル転職そのものにある。
向いている人: 未経験からコンサル業界に挑戦したい人、戦略・総合・ITの違いがまだ分からない人、選考対策を厚く受けたい人。
注意点: 特化型ゆえに求人数は総合型より絞られる傾向があり、幅広く比較検討したい人には物足りなさを感じる場合がある。
ハイクラス特化の転職エージェント「MyVision(マイビジョン)」
今の自分は、どちらの時間軸にいるか
コンサル業界にまだ馴染みがなく、どのファームが自分に合うのか、あるいは本当にコンサルという働き方が自分に合っているのかを、まず知りたい段階にいる人は、MyVisionの時間軸に近い。逆に、既にコンサルでの経験があり、その先の事業会社やPEファンドの幹部ポジションまで見据えて長期的に動きたい段階にいる人は、コンコードの時間軸に近い。
名前を知っているという理由だけでどちらかに絞ってしまうと、自分の時間軸と相手の時間軸がずれたまま話が進み、遠回りになることがある。方向性がまだ固まっていない場合は、両社と面談し、同じ経歴を伝えたうえで提案内容を比較する、という進め方もある。
特化型エージェントで、情報の質が変わる理由
以前、企業がエージェントにどこまで本音を話すかは、電話かメールかで決まっているという話を書いた。懇意にしているエージェントには本音で、日が浅い相手には当たり障りのない言葉で伝える。
この構造は、特化型エージェント同士の違いにもそのまま関わってくる。特定の業界やファームに深く、長く入り込んでいるエージェントほど、企業側との関係が本音に近くなる。非公開求人へのアクセスや、選考の実態に踏み込んだ情報が得られるかどうかは、会社の規模ではなく、この関係の深さと時間の蓄積に左右されている面がある。エージェント選びとは、結局のところ、誰とどれだけ長く付き合うかを選ぶことでもある。
まとめ
コンサル特化型のエージェントと一括りにしても、その中には「今回の転職」に焦点を当てた横断型と、「その先のキャリア」まで見据えた伴走型が混在している。どちらが優れているかではなく、自分が今どちらの時間軸にいるかで、選ぶべき相手は変わる。
コンサル業界をまず広く知りたい段階にいるならMyVision、コンサルの先まで見据えた長期戦略を組みたい段階にいるならコンコードエグゼクティブグループ。
まずは自分の時間軸を自覚するところから、エージェント選びは始まる。

